フルサイズ機-EOS R8 ― 2024/01/14 14:31
上の写真は、EOS R8(+RF100-500+RF1.4x)で撮ったもので、トリミング後に幅2000ピクセルで保存したものだ。一見シャープに見えるが、少し拡大すると精細とはいえない。でも、素人写真ではこの「一見」が大事なように思われる。
下の写真は、初めて飛んでいるカワセミを撮ったもので、左羽がはみ出しているのはご愛敬として、かろうじてフレームの端に写ったものをトリミングしたものだ。ISOは25600(F10、SS 1/2500秒)で、3200より高くしたことのないR7では撮ろうとも思わなかったものだ。ネット上の高精細な飛び込み写真には比ぶべくもないが、一応高ISOの効果はわかる。
野鳥撮影用にはAPS-C機のEOS R7を主に使ってきた(と言ってもわずか一年弱だ)。センサーがフルサイズでもAPS-Cでも、同じレンズで同じ距離から撮る場合、センサー上に結像する被写体の大きさは同じだから、かなり近づかない限りフルサイズでは被写体以外の余計な部分が多く写るだけで、フルサイズである意味がないどころか、無駄だ。ファインダー画面上の被写体面積はAPS-Cの方が大きいから、少なくともマニュアルフォーカスではAPS-Cの方が有利だし、像が大きいならAFでも被写体分の測距点数はAPS-Cの方が多いはずだから、AF精度の点でもAPS-Cの方がメリットがあると素人的には思われる。したがって、フルサイズであるメリットを活かすには、サイズに見合った焦点距離のレンズが必要だということになる。
確かにR7は、条件が良ければ高精細の写真が撮れる。R7で目の覚めるような写真を撮っておられる方はたくさんおられる。なのに、このブログの写真がさしてシャープでないものが多いのは、ピント外れもあるが、手ブレや被写体ブレが原因であることが少なくないと思われる。
手ブレ補正機構で解消可能かどうかは別として、自分の技術では手ブレが大きいことは、連写したコマで被写体の位置が一定していないことからわかる。被写体ブレは、カメラの機構や撮影技術では防ぎようがないことも明らかだ。
手ブレも被写体ブレも、防ぐにはシャッター速度を上げるしかない(三脚を使えば手ブレは防げるが被写体ブレは防げず、そもそも三脚を持って歩きたくない)。しかし、R7は高ISO耐性(高感度耐性)が低く、ISO上限を高くするのには抵抗がある。少なくともシャッター速度を上げる点で、フルサイズがAPS-Cに劣る理由はない。R8は、上位モデルのR6 Mark IIと同じセンサーと画像処理エンジンが搭載された比較的安価なモデルで、ISO耐性に問題はないと考えられる。
では「高精細」という観点からはどうだろう。同じレンズ、同じ距離からR8とR7で撮った画像を同じ画角にトリミングすると、R8では画素数はわずか3割になるが、画素密度が低い(一画素が大きい)分S/N比は高く、ダイナミックレンジも広いはずだ(S/N比は画素密度ではなくセンサーサイズによるという説もあるようだが、それが正しければ、同じ画角あたりのセンサーサイズはフルサイズもAPS-Cも同じはずなので、S/N比は変わらないことになってしまう)。
サイズ相応の画素密度のフルサイズ機に長い焦点距離のレンズを付け、トリミングが不要な距離で撮ることができるなら、それが理想であることは間違いないが、高画素密度APS-Cと低画素密度のフルサイズのどちらが「高精細」のためによいのか、よくわからない。フルサイズの高画素機を買えればいいが、数年で古くなる現状では高価過ぎて買う気になれない。
また、フォーカスは、写真家YK氏のYouTubeオフィシャルチャンネルによれば、R8はR7よりAF精度が良いらしい。
というわけで、自分の技術は棚に上げておいて、ISO上限を高めるのと、AF精度を期待して、R8が欲しくなった。実際にR7とR8のどちらがよいか、これから使っていけばわかるだろう。
ところで、R7とは別に、散歩用の機材としてR10(+RF100-400)とPoweshot Zoomを持っていた。R10+RF100-400の組み合わせ自体は優れもので、軽量な機材としては最適だと思っているが、ちょっと散歩に出るというときにこれを持ち出すのは、時として億劫であることは否めず、持っていないときに限って面白い鳥に出会うということがある。かといってPoweshot Zoomはいかにも力不足である。
というわけで、R10をR8に、RF100-400とPoweshot ZoomをPowerShot SX740 HSに代えることにした。PowerShot SX740 HSは、絶滅する前に超望遠コンデジを手に入れておこうという考えもあった。より高機能のPowerShot SX70 HSもコンデジとされているが、コンパクトとは言い難い。
一方、前記のように、フルサイズ機にはより長い焦点距離のレンズが必要になる。RF100-500はRF1.4xをつければ700mmになる。しかし、RF1.4xの使用によりシャッター速度が下がれば効果が半減する。などと考えているタイミングで、RF200-800が発売になった。RF1.4x+RF100-500(三脚座含めて1755g)だと700mmでF10のところ、RF200-800(2050g)では800mmでF9だ。大して変わらなといえばそれまでだが、多少はましになる。またRF100-500+RF1.4xは、最短焦点距離は420mmになってしまう。頻度は低いが、420mmでは被写体が画面に収まり切らずに、後ろに下がらなくてはならないことがあり、ズームレンズとは思えないデメリットがある。RF200-800はその点でも優位に立つ。資金はともかく、理屈からするとRF200-800を買わない理由はない。こうして沼にはまっていく。問題は、そのために300g増えるのに耐えられるかということだ。
RF200-800は、存在を知ったときは初回販売分の予約は一杯で、手に届くのは春になりそうだ。PowerShot SX740 HSも販売店に在庫はないようで、いつ入るか見当がつかない。
RF200-800が届いたら、干潟などではR7+RF100-500、林ではR8+RF200-800という使い分けもできるだろう。それよりも、撮影技術の向上とカメラの設定の最適化が先であることはわかっているのだが・・・。
下の写真は、初めて飛んでいるカワセミを撮ったもので、左羽がはみ出しているのはご愛敬として、かろうじてフレームの端に写ったものをトリミングしたものだ。ISOは25600(F10、SS 1/2500秒)で、3200より高くしたことのないR7では撮ろうとも思わなかったものだ。ネット上の高精細な飛び込み写真には比ぶべくもないが、一応高ISOの効果はわかる。
野鳥撮影用にはAPS-C機のEOS R7を主に使ってきた(と言ってもわずか一年弱だ)。センサーがフルサイズでもAPS-Cでも、同じレンズで同じ距離から撮る場合、センサー上に結像する被写体の大きさは同じだから、かなり近づかない限りフルサイズでは被写体以外の余計な部分が多く写るだけで、フルサイズである意味がないどころか、無駄だ。ファインダー画面上の被写体面積はAPS-Cの方が大きいから、少なくともマニュアルフォーカスではAPS-Cの方が有利だし、像が大きいならAFでも被写体分の測距点数はAPS-Cの方が多いはずだから、AF精度の点でもAPS-Cの方がメリットがあると素人的には思われる。したがって、フルサイズであるメリットを活かすには、サイズに見合った焦点距離のレンズが必要だということになる。
確かにR7は、条件が良ければ高精細の写真が撮れる。R7で目の覚めるような写真を撮っておられる方はたくさんおられる。なのに、このブログの写真がさしてシャープでないものが多いのは、ピント外れもあるが、手ブレや被写体ブレが原因であることが少なくないと思われる。
手ブレ補正機構で解消可能かどうかは別として、自分の技術では手ブレが大きいことは、連写したコマで被写体の位置が一定していないことからわかる。被写体ブレは、カメラの機構や撮影技術では防ぎようがないことも明らかだ。
手ブレも被写体ブレも、防ぐにはシャッター速度を上げるしかない(三脚を使えば手ブレは防げるが被写体ブレは防げず、そもそも三脚を持って歩きたくない)。しかし、R7は高ISO耐性(高感度耐性)が低く、ISO上限を高くするのには抵抗がある。少なくともシャッター速度を上げる点で、フルサイズがAPS-Cに劣る理由はない。R8は、上位モデルのR6 Mark IIと同じセンサーと画像処理エンジンが搭載された比較的安価なモデルで、ISO耐性に問題はないと考えられる。
では「高精細」という観点からはどうだろう。同じレンズ、同じ距離からR8とR7で撮った画像を同じ画角にトリミングすると、R8では画素数はわずか3割になるが、画素密度が低い(一画素が大きい)分S/N比は高く、ダイナミックレンジも広いはずだ(S/N比は画素密度ではなくセンサーサイズによるという説もあるようだが、それが正しければ、同じ画角あたりのセンサーサイズはフルサイズもAPS-Cも同じはずなので、S/N比は変わらないことになってしまう)。
サイズ相応の画素密度のフルサイズ機に長い焦点距離のレンズを付け、トリミングが不要な距離で撮ることができるなら、それが理想であることは間違いないが、高画素密度APS-Cと低画素密度のフルサイズのどちらが「高精細」のためによいのか、よくわからない。フルサイズの高画素機を買えればいいが、数年で古くなる現状では高価過ぎて買う気になれない。
また、フォーカスは、写真家YK氏のYouTubeオフィシャルチャンネルによれば、R8はR7よりAF精度が良いらしい。
というわけで、自分の技術は棚に上げておいて、ISO上限を高めるのと、AF精度を期待して、R8が欲しくなった。実際にR7とR8のどちらがよいか、これから使っていけばわかるだろう。
ところで、R7とは別に、散歩用の機材としてR10(+RF100-400)とPoweshot Zoomを持っていた。R10+RF100-400の組み合わせ自体は優れもので、軽量な機材としては最適だと思っているが、ちょっと散歩に出るというときにこれを持ち出すのは、時として億劫であることは否めず、持っていないときに限って面白い鳥に出会うということがある。かといってPoweshot Zoomはいかにも力不足である。
というわけで、R10をR8に、RF100-400とPoweshot ZoomをPowerShot SX740 HSに代えることにした。PowerShot SX740 HSは、絶滅する前に超望遠コンデジを手に入れておこうという考えもあった。より高機能のPowerShot SX70 HSもコンデジとされているが、コンパクトとは言い難い。
一方、前記のように、フルサイズ機にはより長い焦点距離のレンズが必要になる。RF100-500はRF1.4xをつければ700mmになる。しかし、RF1.4xの使用によりシャッター速度が下がれば効果が半減する。などと考えているタイミングで、RF200-800が発売になった。RF1.4x+RF100-500(三脚座含めて1755g)だと700mmでF10のところ、RF200-800(2050g)では800mmでF9だ。大して変わらなといえばそれまでだが、多少はましになる。またRF100-500+RF1.4xは、最短焦点距離は420mmになってしまう。頻度は低いが、420mmでは被写体が画面に収まり切らずに、後ろに下がらなくてはならないことがあり、ズームレンズとは思えないデメリットがある。RF200-800はその点でも優位に立つ。資金はともかく、理屈からするとRF200-800を買わない理由はない。こうして沼にはまっていく。問題は、そのために300g増えるのに耐えられるかということだ。
RF200-800は、存在を知ったときは初回販売分の予約は一杯で、手に届くのは春になりそうだ。PowerShot SX740 HSも販売店に在庫はないようで、いつ入るか見当がつかない。
RF200-800が届いたら、干潟などではR7+RF100-500、林ではR8+RF200-800という使い分けもできるだろう。それよりも、撮影技術の向上とカメラの設定の最適化が先であることはわかっているのだが・・・。
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