チョウゲンボウ2024/04/16 21:06

手賀沼の遊歩道を歩いていたら、近くの神社の上を、チョウゲンボウがホバリングしたり旋回したりしながら飛んでいるのが見えた。遊歩道といっても、神社の向こう側の市街地から200mも離れていない。

チョウゲンボウは、本来崖地の岩場に営巣するところ、近年は都市のビルや橋梁などの建造物での営巣が増えているらしい。我孫子市に隣接する柏市ではビルの排気口での営巣が確認されているが、我孫子市では2018年時点では市街地でのチョウゲンボウの繁殖は確認されていないらしい(我孫子市鳥の博物館 第81回企画展「我孫子市の都市鳥」)。

チョウゲンボウの行動範囲は、「本種は鳥類の中でも飛翔コストが高い(Newton 2008)。本種の行動圏は平均386haと報告されており,また行動圏は個体重が近い猛禽類より比較的大きい(Peery 2000)。」(本村建ら、信州大学教育学部附属志賀自然教育研究施設研究業績、57: 1-8, 2020)ということらしい。 386haは半径約1110mの円に相当する。また、「抱卵期・育雛期におけるチョウゲンボウの雄は,ほぼ巣から2kmの範囲内で過ごす(Village 1990)。」(今井絢子ら、群馬県立自然史博物館研究報告、14: 45-50,2010)という報告もある。

神社から1~2km圏内に崖地はないように思われるが、我孫子市でも市街地で繁殖しているのかもしれない。

孫引きはご容赦頂くとして、引用した文献中の原典は以下のとおりである。
Newton 2008: Newton, I., The Migration Ecology of Birds. Academic press, London
Peery 2000: Peery, M. Z., The Auk, 117: 511-517, 2000
Village 1990: Village, A., The Kestrel. A&C Black, London. 352 pp, 1990

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