EOS R5 mark IIのトリミング耐性(遠くのノスリ) ― 2025/01/12 21:01
上の写真は、公園の観察窓から遠くの木に止まっていたノスリをEOS R5 mark II(R5m2)/RF200-800mmの望遠端で撮ったものをトリミングしたものだ。観察窓からその木までは、地図で見ると約150mだ。
下の写真は一年前に、同じ木に止まっていたノスリをEOS R7/Rf100-500+RF1.4の望遠端(フルサイズ換算1120mm)で撮ったものだ。センサーはR5m2がフルサイズでR7はAPS-C、画素数はR5m2(4500万)はR7(3200万)の1.4倍、焦点距離はR7の方が1.4倍長いので、被写体面積当たりの画素数はどちらも同じということになる。
一年前に撮ったときは空が白く悪条件だったので単純な比較はできないし、どちらもトリミング前のファイルは削除してしまったので定量的な評価もできないが、150mという距離を考えれば、R5m2のトリミング耐性(解像性)には満足できる。
EOS R5 mark IIのノイズ低減 ― 2025/01/05 21:02
先の記事で、EOS R5 mark II(R5m2)のニューラルネットワーク ノイズリダクションによるノイズ低減について書いたときに、RAWをDigital Photo Professional 4(DPP4)でカメラ設定にしたがって現像してJPEG保存すると、JPEG撮って出しよりも解像性が悪くなる例を挙げた。その原因は、どうやら「高感度撮影時のノイズ低減」の設定にありそうだ
「高感度撮影時のノイズ低減」は、高ISO感度撮影時に有効で、低ISO感度撮影時は、低輝度部(暗部)のノイズをさらに低減することができるというものだ。いつ頃か忘れたが、このノイズ低減のレベルを「強め」に設定していた。RAWを現像する際に、DPP4のノイズリダクションの初期値を「カメラの設定を反映する」に設定すると(デフォルトではそのようになっている)、カメラの設定(強め)にしたがってノイズ低減処理がなされる。当然ながら、ノイズ低減(DPP4では「ノイズ緩和」)を強くすると、解像度は低下する。いろいろな画像で確かめてみると、ノイズ低減レベルを「強め」から「標準」に変更しても、ノイズ低減のレベルは低ISOであっても結構高いことがわかった。ノイズ緩和を低くしてみると、目に見えて解像度がよくなる。その分、ノイズは増えるが、「標準」でもノイズを必要以上に緩和して解像度が犠牲になっているように感じられる。
上の写真はISO3200で撮ったウグイスで、一枚目は、カメラ内でニューラルネットワークノイズ低減を選択してRAWを現像したもの(NNNR)、二枚目はDPP4でノイズ低減を弱め(標準の半分程度)にして現像したもので、NNNRに遜色ない。拡大すると背景のノイズが多少あるが、大きな違いはないようだ。というわけで、DPP4でのRAW現像で解像度が低下するのは、ノイズ低減が原因だということがわかった。わかってしまえば当たり前といえば当たり前だ。
残る疑問は、前の記事で、カメラ設定にしたがってDPP4でRAW現像したものよりもJPEG撮って出しの方が結果が良かった理由と、RAW現像をカメラ内でしたものと、カメラ設定にしたがってDPP4でしたものでどうして差が出たか、ということだ。
下は、ISO1000で撮ったメジロをDPP4でノイズ緩和を標準の半分程度に弱めて現像したものを8倍にトリミング(画素数は1/64に縮小)したもので、解像度もノイズも許容範囲といえるだろう。
EOS R5 mark IIの高感度耐性(ルリビタキ) ― 2024/12/27 19:58
R5 mark II(以下、R5m2)のISO6400程度での解像感については、以前の記事で書いたように、概ね問題ないようだ。そこで、劣悪な条件下で、高ISOで撮影してみた(レンズはRF200-800mm)。
上の写真はどちらも、R5m2静止画の常用最高ISO51200の半分の25600で、薄暗い森の中で撮ったルリビタキ若オスだ。一枚目はRAW画像をDigital Photo Professional 4(DPP4)でJPEG変換したもので、現像時にカメラの設定にしたがって高感度撮影時のノイズ低減処理(標準)がなされている。2枚目はRAWと同時に保存したJPEG画像で、ほぼ撮って出しに近いものだ。
JPEGはノイズで見るに堪えない状態で、RAWはJPEGに比べればましだが、結構厳しいな、という印象だ。やはり、当たり前と言えば当たり前だが、高ISOでは、R3、R6、R8のような低(中)画素機には敵わないのだろう。次は、「高感度撮影時のノイズ低減」ではなく、カメラ内のニューラルネットワークノイズ低減でどこまで画質が上がるか試してみよう。R5m2は、高ISOではニューラルネットワークノイズ低減が前提となるのかもしれない。
上の写真だけでは目汚しになるので、R5m2の名誉のために低ISO(800)で撮った画像を上げておこう。
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